ミュージック

【音楽】「ニューヨーク52番街」(ソニーミュージック ’78年録音)ビリー・ジョエル

アナログレコード復活で蘇る40年前の記憶を辿る屈指の名盤

日本における洋楽アルバムのトップセラーはビートルズで、その次はビリー・ジョエルである。1973年「ピアノ・マン」のヒットを皮切りに彼の成功物語が始まり、故郷のニューヨークへ戻るとさらなるヒット作品を連発させた。東西冷戦時代には、旧ソ連でロックンロールの伝道師として公演し、15万人の観客を熱狂させるという誰も成し得ない偉業を果たす。今年29年ぶりに、ソニーミュージックが自社一貫生産でアナログ盤の復活第1弾として発表したオリジナルが本作である。彼の作曲家としての懐の深さと、表現者としての評価を高めた名作で、ソロアーティストとしての力量を十分に発揮させた長年の相棒、フィル・ラモーンのプロデュースも見事である。本作からは「マイ・ライフ」、「ビッグ・ショット」、「オネスティ」などがヒットし、コーラスで“シカゴ”のピーター・セテラや、ジャズ界からトランペットのフレディ・ハバード、ギターはスティーブ・カーン、デヴィッド・スピノザ、エリック・ゲイル、ランディ・ブレッカー等が参加し、クオリティをより一層高めている。今回の復活でアナログ盤の魅力が再認識されるきっかけになるよう、期待したいものである。

復活したアナログ盤を聴いてみたが、実にクリアな音で、ずしりと感じる重量感も魅力を放ち、レコードならではの感動が蘇るものであった。

相川 潔
元広告会社社員・長崎市生まれ熊本市在住。
ジャズ、ロック、ソウルなどのレコードを追い求めて数十年。名盤、奇盤多数。
レコードは盤、ジャケット、再生機を含めて楽しむべき芸術だと思います。

PAGE TOP