私流、こだわり大人旅。

Date:2014年05月28日13時50分 | Category:特集 | Writer:ぐらんざ編集部



さんさんと輝く太陽に優しくほほをなでる風…。
なんだか行動的になるこの季節には─、そうだ旅に出かけよう。
海、山、美しい大自然、グルメ、温泉…、
歴史もいい。楽しみ方は、それぞれ100人100様だ。
そこで、弊誌ぐらんざで「今月のシネマ」を執筆していただいている、
おなじみの古山和子さんに、旅について伺ってみた。
ちなみに古山さんは旅好きとしても有名だ。



映画の舞台となった場所を歩いてみたい

 私の場合、やはり映画の舞台となった場所を旅したい、というのが一番にあります。「ローマの休日」だったら、トレビの泉や真実の口、スペイン広場の階段のシーン、もうワクワクしますね。初めてイタリアに行った時、「ローマの休日」に出ていた名だたる観光スポットは全て廻りました。

ヴェネチアでも、「旅情」の撮影現場を見て廻りました。「ゴッドファーザーパート3」の舞台となったシチリアのオペラハウス「マッシモ劇場」。娘メアリーが正面階段で撃たれる印象的なシーンがありますが、その場所に立ったらもうドキドキ。まるで自分が主人公になった気分(笑)。

映画の力って凄いんですよ。イタリアには、世界中から、私のような映画好きが押し寄せ、敗戦国イタリアが観光国として復活したと言われていました。


世界有数のオペラハウス「マッシモ劇場」。
「ゴッドファーザーパート3」の舞台として知られる。



 国内の旅行も基本的には映画の舞台になった場所に行きたいですね。小津安二郎監督の多くの映画の舞台となった鎌倉などの湘南へも足を運びました。そうそう沖縄に行った時。音楽と笑いを基調にしたミュージカル的映画「ナビィの恋」(99年のヒット映画)の舞台、粟国島に渡ろうと思ったんです。

でもホテルの方に、牛はいるけど喫茶店も無い。コンビニも無い。帰りの船だって無いかも!?と止められて、映画が公開されて間もない頃だったんですけど、島に渡るのは仕方なく諦めたんですよ(笑)。

1年の旅の始まりは2月下旬にある「夕張映画祭」に行くことからです。恒例になっていて、もう16回も通っています。私の中では、新しい年のスタートって感じかな?エネルギーが湧いてくるんです。

旅先で、地方で頑張っている映画館を探すのも好きです。石垣島の「シネマ石垣」や那覇市の「桜坂劇場」なども、応援したくなりますね!松本清張の「点と線」、「張込み」に出てくる、香椎駅、佐賀駅へも見学に行きました。今でも時刻表を見るのは大好きです。


今、はまっているのは信州の旅

 実は今、夢中になっている場所があるんです。毎年2回は旅しています。それは信州、北アルプスの山麓に広がるのどかな田園地帯、安曇野です。臼井吉見の小説「安曇野」で描かれ、川端康成、井上靖、東山魁夷の3人が「残したい静けさ美しさ」と名句を残したほど素晴らしい所です。

きっかけは、“いわさきちひろ”の息子、松本猛さん著にの「失われた弥勒の手〜安曇野伝説」を読んだからなんですよ。北部九州のあづみ族が、日本海を北上、安曇野に定住したという壮大な古代史の謎とロマンが秘められているのです。実際、この弥勒菩薩像を拝観しましたが、よくぞこんな遥かな地でご無事で…と感動してしまいました。

 安曇野と言えば、豊富な湧水が有名で、とにかく水が美味しいのです。ワサビ栽培も盛んです。黒澤明監督の「夢」という8話からなる映画がありますが、その中の1話「水車のある村」は、大王わさび農場で撮影されたんです。とてもきれいな所でしたよ。


安曇野の小さなお寺にある
「失われた弥勒の手」に登場する
弥勒さま。



旧開智小学校、現在は「教育博物館」。
松本市にある歴史的建造物で国の重要文化財に指定。



私流、旅の楽しさは地元の人と出会うこと

 信州もそうですが、旅先での夜はできれば地元の居酒屋でというパターンです(笑)。

 ひとり旅が多いので、ネットで調べたり、いろんな人に聞いたりして、美味しい店を教えてもらいます。地酒は?魚は?これが楽しいんです。松本では行きつけのお店もできました。春は山菜、秋はキノコ、アッ、新蕎麦も最高!ニジマスもいいですね。お店では地元の人とすぐお友達になっちゃう(笑)。ここがいいですよ!とか地元の情報を教えてもらいます。

 方言や文化の違いを知る事って、本当に魅力的だと思います。お正月のしめ飾り、屋根瓦の色や形、地方によってけっこう違うんです。それを見るだけでも楽しい!

今度、横浜で仲良し4人で同窓会をしますが、日本各地に散らばった友人たちが、それぞれの地を代表する駅弁を持ち寄るんです。楽しいでしょ!私にとって旅とは?活力剤、次の頑張りを与えてくれるものですね。