博多で寛ぐお正月

Date:2016年11月15日17時59分 | Category:特集 | Writer:ぐらんざ編集部
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今年も1年が終わろうとしています。やって来るのはもちろん、年神様をお迎えするお正月。
元旦に新年の幸せをもたらすよう、山から降りてくるといわれる年神様。
そのお祝いとして昔から伝えられる伝統や風習、行事をあらためて見直してみませんか?

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 およそ1,800年以上もの歴史を持つ住吉神社。
全国に2,000以上ある住吉神社の中でも、最初の神社といわれています。
博多駅からもほど近く、初詣でのメッカとして例年大にぎわい。
1月3日には住吉三日恵比須神社例祭が行われ、開運の祈願祭や福引行事が催されます。


 お正月の準備といえば、まずは年末の大掃除。

正式には煤払いといい、今でこそ年末休暇に入る12月末日から始める人が多いですが、江戸時代には12月13日から行うものと決められていました。
当時は屋内で火を焚くことが多かったので、その煤を払うという意味です。

 そして、お正月を気持ちよく迎えるために欠かせないのが角松やしめ飾り。
こちらも早めの準備をよしとして、12月28日には立て、飾りましょう。
12月30日以降は一夜飾りといって縁起が悪いとされています。

 元旦が明けたら、初詣でへと出かけるのも楽しみのひとつ。
福岡をはじめ日本西方の各県では三社参りが盛んに行われます。
これには明確な定義というのは特にありません。特に福岡においては、地理的に便のいい神社を巡る、いつも親しんでいる神社を巡るなど人それぞれ。
また1日で廻らなければいけないというものでもないそうです。
ちなみに、江戸時代に黒田家が詣でたという理由から、住吉神社、日吉神社(山王)、筥崎宮という三社が人気のようです。

 ほかにも年末年始の行事としては、お正月の準備が一段落した大晦日に若八幡宮に参る厄八幡、一月三日に筥崎宮で行われる男たちの勇壮な儀式・玉せせり、1月8日から十日恵比寿神社に盛大に露店が立ち並ぶ十日恵比寿など、まさに博多の町は正月カラー一色に染まります。





普段は閑散としている十日恵比寿もこの賑わい。300軒もの露店が立ち並び、名物のさげもの(吊るし飾り)を買い求める人も多数。


そもそも年神様っていったい?

年神様とは、1年の実りと幸せをもたらすために、高い山から降りてくるといわれている新年の神様のこと。
祖先の霊が正月に年神となって、繁栄を見守ってくれるのだと考えたことから生まれたものです。
角松やしめ飾り、鏡餅などを用意するのは、この年神様を迎えるための準備です。


右・山笠でおなじみ、博多の総鎮守櫛田神社。
中・どんど焼きは仏教の護摩焚きにも通じ、魂を天に送り出します。
左・嵐出演のCMの「光の道」でも有名になった宮地嶽神社。


せっかくの初詣でだから目的に合わせて…

縁結びなら愛宕神社(西区)。子宝・安産祈願なら香椎宮(東区)、福岡護国神社(中央区)。
商売繁盛なら十日恵比寿神社(博多区)、住吉神社(博多区)、櫛田神社(博多区)、宮地嶽神社(福津市)。
交通安全なら宗像大社(宗像市)、春日神社(春日市)などが有名です。


しめ飾りは毎年変える?処分するならその方法は?

毎年、年神様を気分よく迎えるためのものですから、当然新品を用意します。
正月が終わったら、小正月と呼ばれる1月15日に神社で行われる“どんど焼き”で焚き上げてもらいましょう。
神様に、焚き上げた煙と共に天に帰ってもらうという意味があります。




 おせち料理の歴史は、平安時代にまでさかのぼります。
平安時代にはあくまで宮中行事で食べられていた料理が、市民生活が経済的にも文化的にも発展し、豊かな食文化も発達していった江戸時代後期に一般の庶民が生活に取り入れ始めるようになり、それがきっかけとなっておせち料理が全国に広まっていったようです。
その後は全国さまざまな地方で特色豊かなおせち料理が愛されています。
特徴である重箱に詰めるのは、「幸せが重なるように」との思いをこめているんだとか。
また、たくさんの料理を用意するので、容器が重ねられれば場所をとらない、という理由もあるようです。


こちらは西鉄グランドホテルのおせち「特選三段極」。九州の材料にこだわり、和洋中の重を三段重ねにした豪華版(54,000円・税込)。



祝い箸、使ってますか?
おせち料理やお雑煮を食べる時には、慶事用の祝い箸(いわいばし)というものを使うのが日本の風習となっています。基本的な祝い箸は末広がりで八寸(約24cm)、縁起をかついだ形をしています。そして、両口箸、柳箸、俵箸などの名前によってそれぞれに意味や由来を持っています。




地元に根付いた味がある
博多おせちの真骨頂


おせちにも三種の神器があった
いまでは各家庭でいろいろバリエーションが豊かなおせちですが、それでもこれだけははずせない、という品目があります。祝い肴三種と呼ばれる黒豆・数の子・田作りの3つで、なくてはならない基本中の基本の料理だとされています。

ちなみに黒豆の黒は邪気を払う色といわれ、1年間“まめ”に働けますようにとの意味。数の子はニシンのひと腹にたくさんの卵がつまっていることから、子宝に恵まれますようにとの思いを。田作りは田植えの肥料に片口鰯が使われていた理由で豊作の願いを込めます。


お屠蘇も重要な
おせちのパートナー

御膳に上らない家庭も増えているようなお屠蘇ですが、元旦をお祝いするためにぜひ備えたいものです。各種の漢方薬を配合した屠蘇酸を日本酒やみりんに漬けたもので、おせちと同じくもともと宮中で飲まれていたのが庶民に広まりました。



 地方色豊かなおせちの中で、博多の正月料理に欠かせないのはがめ煮。
一口大に切った里芋、人参、れんこん、ごぼうなどの根菜に、しいたけ、たけのこ、こんにゃく、そして鶏肉を加え、砂糖としょうゆで味つけして煮込んだがめ煮は、正月だけじゃなく普段の食卓でもおなじみ。
しっかり煮しめているので日持ちもし、食物繊維もたっぷり取れるメニューの優等生です。

 そしてもうひとつの名物が博多雑煮。
丸餅にアゴ(飛び魚)だし、豪快に鰤を入れた一品に欠かせないのが、この時季になると突然八百屋さんやスーパーの野菜売り場に姿を現すかつお菜。
これが無いと博多の雑煮はしまりませんね。


創業46年を迎える老舗・松幸の「松乃壽」
(お届け価格40,000円・お持ち帰り価格39,000円・税込)。花丸四君子三段重(会津塗七寸) 黒塗四方重。


焼きあごやしいたけでとっただしと、鰤やかつお菜などの具材がセットに
なった松幸「博多雑煮」(3,200円・税込)も人気。


洋風アイテムも登場の時代
いまやおせちもアレンジさまざま。
老舗・松幸でも「ローストビーフや糸島豚のテリーヌなども人気ですね」(副社長・岡田幸治さん)。
中華料理やイタリア料理店が出すおせちなどもあり、グローバル化の波はおせちの世界にも。



■資料協力: おせち料理.com
http://osechiryouri.com/