学ぶ日本酒

Date:2016年12月20日13時01分 | Category:特集 | Writer:ぐらんざ編集部


  今年は日本酒が老若問わずひそかな人気となった年でした。年末年始を迎え、季節的にもお酒を楽しむ機会が増えるので、さまざまな日本酒の知識と楽しみ方を知りたいですよね。
 日本酒といっても種類はいろいろ。名前はよく目にすると思いますが、「純米」とつくのは米と米麹のみでつくられた酒、「吟醸・大吟醸」とつくのはそれぞれ精米歩合を高めて、より華やかな味わいを持つもの。本醸造より吟醸、吟醸より大吟醸と、米を削る度合が高くなるので当然一般的には値が上がります。ちなみに純米とうたっていない酒には香りをひきたてるための醸造用アルコールが添加されています。
 また、よく辛口が好き、甘口が好きといった好みを聞きますが、もともと日本酒というのは甘いものです。米のでんぷん質がブドウ糖に変わることにより、たとえ辛口といわれている酒でも甘みを感じるのです。そして、日本酒はワインなどと比べると酸が弱いのも特徴。それによって、より甘さが際立つという側面を持っています。




 「酒蔵ツーリズム」とは、初めて耳にする人も多いはず。地元で製造される酒類と地域が持つ文化や歴史を合わせ国内外へと発信するとともに、蔵元だけでなく地域全体への活性化に寄与することを目的としたもの。酒蔵を巡り、蔵人と触れ合い、彼らが造る酒を味わうことで、その酒が生まれた土地を散策しながら食や文化、歴史を全身で楽しむことができます。
 佐賀県西南部に位置する鹿島市は良質な水と米に恵まれた環境も手伝って、江戸時代から酒造りが盛んな土地でした。その鹿島市が酒蔵ツーリズムを立ち上げたもともとのはじまりは平成23年、富久千代酒造の「鍋島 大吟醸」がIWC(インターナショナルワインチャレンジ)という世界的な品評会で栄誉チャンピオン・サケを受賞したことから。それ以来、鹿島は「世界一の酒が生まれた町」ということで、全国的な注目を集めることになりました。そして、古くから酒造を続ける6つの蔵が力を合わせて観光客の誘致を行いはじめたのが、鹿島酒蔵ツーリズム®です。今では、春の蔵開きには7万人以上の来場者がやってきます。

この蔵開きの試飲などでも楽しめる佐賀の酒といえば、意外に濃厚で甘口の酒に代表される銘柄も多いとか。




酒造りの歴史が生みだした、各酒造場が力を合わせる酒蔵ツーリズム。日本酒はもちろんのこと、有明海の名産品や里山の魅力もたっぷり味わえる魅惑のイベントです。酒造りの歴史に触れる絶好の機会に、ぜひ参加してみませんか?








 蔵の町として有名になった鹿島には、ほかにも訪れたいスポットがたくさん。酒蔵通りも位置する肥前浜宿は江戸期に長崎街道の宿場町として栄え、2つの重要伝統的建造物群保存地区を有しています。ありし日の風景を思わせる町並みは酔いざましにそぞろ歩くのもおすすめ。
 春の酒といえば、切り離せないのが桜。毎年3月下旬から4月上旬には旭ヶ岡公園桜まつりもたくさんの人でにぎわいます。
「1914年に九州で初めてライトアップされた桜なんですよ。県内有数の桜の名所です」(前出・三ヶ島さん)
 歴史があるといえば、日本3大稲荷のひとつに数えられる祐徳稲荷神社も年間280万人もの参拝客が集まる名所。商売繁盛、家運繁栄などのご利益が期待できます。
 そしてもうひとつ、酒に欠かせないのがつまみの存在。有明海の海の幸に恵まれた鹿島にはムツゴロウやワラスボなどの絶品珍味も楽しめます。