福岡アジア美術館「西元祐貴 龍のキセキ」 福岡展 1月6日(土)〜2月11日(日)

Date:2017年12月20日13時01分 | Category:博物館・美術館 | Writer:ぐらんざ編集部
福岡アジア美術館「西元祐貴 龍のキセキ」 福岡展
1月6日(土)〜2月11日(日)

躍動する墨絵が世界を魅了
新進気鋭の作家 初の個展



 雲をつきぬけ天に向かって昇っていく龍の姿は、勇壮果敢な勢いの象徴です。「今年も!」或いは「今年こそ!」との願いをこめて、新年1月はめでたい「龍」をテーマにした展覧会です。

 西元祐貴氏は福岡市在住の墨絵アーティスト。三十歳前ですので、まさに新進気鋭、昇り龍の作家です。今回の個展のタイトル「龍のキセキ」は、初めて描いた龍の墨絵がきっかけとなって、国内はもとより海外へと活動が広がったという体験から名づけたそうです。

 ポスターにも使われている龍は、大きな口をあけて威嚇しているのでしょうか。でも目が点になっている表情からは、なんだか口をあんぐりと驚いているようにも見えます。この愛嬌のある姿はと記憶をたどったら、五年前にボストン美術館で修復を終えて里帰りし、九州国立博物館でも展示された曽我蕭白の「雲龍図」を思い出しました。蕭白の龍も迫力満点ながら心和ませる表情をしていました。

 それにしても墨の濃淡だけで、これほどの躍動感を表せるとは驚きです。『明日力人「アスリート」』という作品群のひとつは、風を切って疾走する短距離ランナーを髣髴とさせます。その一方で、踊っているように見える女性の作品からは妖艶さも漂い、表現力の豊かさを感じました。

 西元氏がライブパフォーマンスで一気に書き上げる様は、さぞや圧巻だろうと想像します。いつもデッサンをしては、墨絵の構想を練っているという努力が、それを可能にしていると聞きました。中国や香港といった東アジアだけでなく、アメリカやドイツでもファンが広がっている理由も頷けます。福岡を拠点に世界に羽ばたくアーティストの存在は、地元の私たちに希望と誇りを与えてくれます。新しい年にひとつ楽しみが増えそうな展覧会です。



繁竹治顕
元NHK記者。’93年全米オープンゴルフ、’94年リレハンメル冬季五輪、2000年シドニー五輪などを取材。福岡放送局広報事業部長、副局長。現在、九州国立博物館振興財団専務理事。西南学院大学非常勤講師(ジャーナリズム)



福岡近郊博物館・美術館12月〜のスケジュール
※( )内の料金は、特別・前売り・団体料金、詳細はお問合せください

九州国立博物館
文化交流展 特別展示
白隠さんと仙僂気


1月1日(月祝)〜2月12日(月振休)
●一般 430(220)円
●大学生 130(70)円
●高校生以下および満70歳以上は無料
休館日/月曜日(ただし1月1日(月祝)、
8日(月祝)、2月12日(月振休)は開館、
1月9日(火)は休館)
☎050・5542・8600(ハローダイヤル)




福岡アジア美術館
「西元祐貴 龍のキセキ」
福岡展


1月6日(土)〜2月11日(日)
●一般 1,000(800)円
●ペア一般(2名) 1,600(1,400)円
●高大生 700(500)円
休館日/水曜日
☎092・532・1111
(FBS福岡放送内 平日9:30〜17:00)




久留米市美術館
生誕120年
東郷青児展


11月23日(木祝)〜2月4日(日)
●一般 1,000(800)円
●65歳以上 700(500)円
●高大生 500(300)円
休館日/月曜日
(ただし1月8日(月)は開館)、年末年始
(12月28日(木)〜1月1日(月))
☎0942・39・1131




九州芸文館
生誕220年広重展
—雨、雪、夜 風景版画の
魅力をひもとく—


12月16日(土)〜2月4日(日)
●一般 800(600)円
●高大生 500(300)円
●小中生 300(100)円
休館日/月曜日、12月29日(金)〜
1月3日(水)(ただし1月8日(月祝)
は開館、翌9日(火)休館)
☎0942・52・6435


長崎歴史文化博物館
金澤翔子書展


12月9日(土)〜1月14日(日)
●一般・大学 1,200(1,000)円
●中高生 700(500)円
●小学生以下無料
休館日/12月18日(月)
☎095・811・8366