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見て、知って、感じる寺社巡りの楽しみ in博多


日本各地に点在する神社とお寺。その数はコンビニを上回るほど。
それぞれに異なる歴史や細かな見どころがあり、知れば知るほど奥深く感じられる日本の神社仏閣は、まさに文化の宝庫だ。
まずは、博多を代表する神社仏閣をあらためてのぞいてみよう。

櫛田神社

 757年創建。博多の総鎮守であり“お櫛田さん”の愛称で親しまれる町人の神社は、博多祇園山笠の飾り山をはじめ、見どころ盛り沢山。寺社巡りは紋章をチェックしてみるのも面白い。三柱の神様を祀っている櫛田神社は神紋も三つ。当初バラバラにあった三つの神社が一つの社殿に収まったことから、昔は賽銭箱も三つそれぞれに置かれていたそう。
 また、拝殿破風を見上げると、木彫りの風神雷神。雷神が「博多の町に大風雨を起こそう」と呼びかけているのを、風神はあっかんべーして逃げている様子がわかる。

確認しておこう!寺社巡りの基本マナー
 日本では他家を訪問するとき「おじゃまします」と挨拶するように、寺社を巡るときも門を出入りする際は一礼を。お寺の仏像は基本的に信仰の対象なので、許可なく撮影することはご法度だ。神社やお寺はお参りするための場所。特に博多にも多い禅宗のお寺は修行の場所とされている。大声を出したりふざけたりと、修行の邪魔になるような行動は控えよう。
 個人・団体に関わらず、深く知りたいときはガイドさんに案内してもらうのも手。自分では知り得なかった知識が習得できるので、向学心がある方にはおすすめしたい。

東長寺

 806年、唐から帰国した空海(弘法大師)が日本で最初に建立した真言密教の寺。後に、福岡二代藩主黒田忠之が再興したことから、黒田家の墓所としても知られる。重厚な鉄筋造りの本堂に対し、五重塔は木造建築。一階には日本画にて仏画、四季の移ろいが色鮮やかに描かれており、木造座像では日本最大級の福岡大仏とともに東長寺のシンボルだ。
 密教ならではのものといえば、1842(天保13)年に建築された市指定文化財(建造物)の六角堂。中には輪蔵という六角形で回転式の仏龕(仏像を安置する厨子)が並び、弘法大師像を含めた六体の像が安置されている。

承天寺

 1242年、臨済宗の僧・聖一国師によって開山された禅宗の寺。聖一国師は、博多の町に流行した疫病を鎮めるため、町人に担がせた施餓鬼棚に乗って町に祈祷水を撒き、祈願してまわった。それが起源となって承天寺は山笠発祥の地と言われている。
 寺の造りも重要だ。道路によって分断された承天寺は寺の一体化を図るため、道路部分を「小川」と見立てて蛇行させている。この小川に架かる様にイメージして造られた石橋を渡れば、秋に数日のみ公開される石庭が。縁側に座り庭を眺めていると、都心とは思えない静寂さに包まれる。

◎取材協力

博多ガイドの会 会長 木下 智雄氏

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