久留米市美術館「ショパン 200年の肖像 日本・ポーランド国交樹立100周年記念」 ~3月22日(日)

久留米市美術館「ショパン 200年の肖像 日本・ポーランド国交樹立100周年記念」 ~3月22日(日)


“ピアノの詩人”その魅力と実像に迫る 門外不出の自筆楽譜 日本初公開!

 もの悲しさが人の心を惹きつけるのでしょうか。ショパンの曲は世界中のピアニストを魅了してやみません。

 祖国の喪失、結核、失恋、そして早世。「ピアノの詩人」フリデリク・ショパンの人生に漂うのは哀愁です。戦火でがれきの山と化したワルシャワの街に、ショパンの曲が流れる映画「戦場のピアニスト」も、こうしたイメージをかき立てました。

 ショパンは寄留先のパリで、1849年39歳の若さで亡くなりました。写真の『ショパンの左手像』はブロンズ製です。デスマスクと同じように、死後に取った原型をもとに鋳造されました。男性としてはやや小柄な手の指先から、数々の名曲が生まれました。

 今回の“音楽の展覧会”最大の注目は、日本初公開の自筆の楽譜です。『「エチュード」へ長調作品10‒8製版用自筆譜』は、出版社に送るために音符がインクで丁寧に記載されていて、ところどころに鉛筆の書き込みがあります。作曲は1829年に始まり、1833年まで手を入れていたと考えられています。ポーランドの国宝ともいえる楽譜で、金庫に保管され、厳重な警備の下で日本に届けられました。

 ショパンの実像に近づけるのが、友人に送ったポーランド語の手紙です。冗談を交えた親しみのある文面には、陽気な人柄が表れています。ポーランドが帝政ロシアに蹂躙され、祖国に心を残しながらも、パリでは豊かな音楽才能が受け入れられて、社交界へのデビューも果たしました。楽譜の神聖さと手紙の人間性に、天才の心の対比を感じます。

 折しも、今年は世界最高峰と言われる「ショパン国際ピアノコンクール」が、秋にワルシャワで開催されます。5年に一度のコンクールで、どんな新たな才能が開花するのか。そんな期待を抱きながら、ショパンの人生を振り返るまたとない機会です。


繁竹治顕
元NHK記者。’93年全米オープンゴルフ、’94年リレハンメル冬季五輪、2000年シドニー五輪などを取材。福岡放送局広報事業部長、副局長。現在、九州国立博物館振興財団専務理事。西南学院大学非常勤講師(ジャーナリズム)

タデウシュ・ウォビェンスキ
《フリデリク・ショパンの左手像(クレザンジェ作の鋳型による)》
1968年鋳造 ブロンズ 

NIFC
(国立フリデリク・ショパン研究所附属フリデリク・ショパン博物館)

フリデリク・ショパン
《エチュードヘ長調 作品10-8、自筆譜(製版用)》
1833年以前 インク・紙

NIFC
(国立フリデリク・ショパン研究所附属フリデリク・ショパン博物館)

福岡近郊博物館・美術館2月〜のスケジュール

※( )内の料金は、特別・前売り・団体料金、詳細はお問合せください

九州国立博物館

フランス絵画の精華

~3月29日(日)
●一般…1,600(1,400)円
●高大生…900(700)円
●小中生…500(300)円
休館日/月曜日(ただし2月24日(月休)は開館、25日(火)は休館)
☎050・5542・8600(ハローダイヤル)

福岡市美術館

大浮世絵展 -歌麿、写楽、北斎、 広重、国芳 夢の競演

~3月22日(日)

●一般(18歳以上)…1,500(1,300)円
●高校生(18歳未満)…800(600)円
●小中生…500(300)円

休館日/月曜日(ただし2月24日(月休)は開館、25日(火)は休館)
☎092・714・6051

東洲斎写楽「3代目大谷鬼次の江戸兵衛」
シカゴ美術館蔵
PhotographyⒸThe Arts Institution of
Chicago/Image source:Art Resource, NY

久留米市美術館

ショパン —200年の肖像

~3月22日(日)

●一般…1,000(800)円
●65歳以上…700(500)円
●大学生…500(300)円
●高校生以下無料

休館日/月曜日(ただし2月24日(月休)は開館)
☎0942・39・1131

アリ・シェフェール《フリデリク・ショパンの肖像》
1847年 油彩・カンヴァス
ドルトレヒト美術館

出光美術館(門司)

古伊万里・鍋島の魅力

~3月29日(日)

●一般  700(500)円    
●高大生 500(300)円    
●中学生以下無料(要保護者同伴)

休館日/月曜日(ただし月曜日が祝日および振替休日の場合は開館)
☎093・332・0251

色絵花篭手花卉文皿 古伊万里
江戸時代中期 出光美術館

大分県立美術館

ヨーロッパの宝石箱 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展

3月6日(金)~4月19日(日)

●一般…1,200(1,000)円   
●高大生…800(600)円   
●中学生以下無料

休展日/なし
☎097・533・4500

フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー
《磁器の花瓶の花、燭台、銀器》1839年、油彩・板
所蔵:リヒテンシュタイン侯爵家コレクション、ファドゥーツ/ウィーン
Ⓒ LIECHTENSTEIN. The Princely Collections, Vaduz–Vienna

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