特集

今からできる、マネーテクニック

にっぽんの“美味しい”をお取り寄せ

金融庁審議会よる“老後資金には2000万円必要”という報告が世間に衝撃を与えた今年、あらためてお金の問題と向き合いたいという声が増えています。
どうすればお金の心配なく豊かな老後を迎えることができるのか、
50代・60代のぐらんざ世代が今からできる、マネーテクニックを紹介します。

取材協力/
fpフェアリンク株式会社

白浜仁子さん

ファイナンシャルプランナー(CFPⓇ)
一級ファインシャル・プランニング技能士

白浜仁子さん

把握

老後のお金を把握する

 ず始めてほしいのは、老後の生活にかかる収支を把握することです。50代、60代の人に送られるねんきん定期便には、自分が受け取ることができる実際の金額が明記されていますので、年金生活に入った際の収入額を把握することができます。ただ、注意してもらいたいのは、ねんきん定期便に記入されている金額は、現在の収入を元に換算されたものだということ。もし、役職定年や転職などで収入が下がった場合は、その分受け取る年金も下がります。日本年金機構のサイト「ねんきんネット」では、年金額のシミュレーションができるので、気になる人は確認してみましょう。

 また、正確な老後資金を把握するためには、貯金額を大きく左右する退職金がいくらもらえるかを知ることも大切なポイント。会社に聞きにくい、と感じている人もいるかもしれませんが、「定年退職後のライフプランを考えている」などと伝えて、教えてもらいましょう。

 老後の収入がわかれば、現在の生活費と照らし合わせて、同程度の生活をするためには、収支がどれくらいプラスになるか、マイナスになるかわかるはず。それによって、老後も働くのかどうするのか、おのずとプランが見えてきます。

Techniques

通帳で現在の収支を把握

 家計簿をつけていないため、現在の生活費の収支がわからないという人もいるのではないでしょうか。そんな人は銀行の通帳を参考にしてみましょう。過去1年間分の入出金を見れば、1年間の収入、支出が見えてきます。

増やす

年金受給年齢を繰り下げる

 金が少ないと感じる場合、受給開始を遅らせて年金をアップさせる方法があります。

 通常、年金は65歳から受給できるようになりますが、もし70歳からの受け取りに繰り下げると受給金額が42%もアップ。例えば、会社員の夫と専業主婦の妻の年金が合計23万円の場合、これをそれぞれ70歳まで繰り下げると約33万円に。今は歳を重ねても元気でパワフルな方が多いですので、可能であれば70歳までは何かしらの方法で働きつつ収入を得て、足りない分を貯金でカバーするという生活を送れば、老後の生活がより安心して送れるものになります。また働くことには、若さや活力を保つ側面もあります。老後の生活の在り方を今一度検討してみてください。

独立・副業する

 年後も働くために独立を考えている人は、出来るだけ早めに動きましょう。新しい環境を作るのは、体力面でも気力面でも大変なこと。少しでも若いうちに動き始めた方が、負担を感じにくくなります。その際、定年まで勤めあげたときの給与・退職金と、早期退職をした場合の退職金でいくら違うのか見積もりをしておくと、どの選択を取るべきかの判断材料にもなります。

 また趣味をビジネスにしたいと考えている人は、いきなり始めるのではなく、まずはその分野で活躍している人の声を聞く場を設けて。ビジネスになると思っていても、実際には収入に繋がりにくい場合もあるのでご注意を。

お得な資産運用、iDeCoやNISAを利用する

 畜はほぼ利子のない通常の普通預金や定期預金しか行っていないという人は、iDeCoやNISAを始めることをおすすめします。

 iDeCoとは、毎月一定額の掛け金を投資信託などの金融商品で運用するもの。投資信託で抵抗があるという人には、元本割れのない定期預金も選べます。iDeCoの掛け金は全額所得控除されるので、節税効果が高く、例えば年収400万円の企業年金のない会社員が、掛け金の上限2万3000円を積み立てた場合、節税効果は4万1400円。また、運用益も非課税です。こんなにもお得になる制度なら、始めない手はありません。

 iDeCoは現在60歳まで積み立てることができる制度ですが、運用は70歳まで続けることも出来ます。また、積み立てられる年齢を65歳までに引き上げる審議も行われていますので、今後の動きに注目を。

 一方、NISAには年齢制限がありません。こちらは、株や投資信託の運用益や配当金などを非課税にする制度。資産運用を検討している人におすすめです。ただ、退職金など大金を一度に投資するのはとてもリスキー。積み立てを利用し、長いスパンで資金を分散して投資すればリスクを抑えることができます。

Techniques

iDeCoは全額所得控除の資産運用

掛け金23,000円の場合の節税の目安

※給与所得控除、社会保険料14%、基礎控除のみで試算。
その他控除については考慮せず。

節約

携帯のプランを見直す

 計における携帯電話の通信料は意外と高いもの。しかも、毎月支払いが発生するので、ここを見直すだけで、大きな節約となります。定期的に携帯ショップに相談して、料金プランを見直してもらいましょう。その際、店舗ごとに独自のキャンペーンを行っていることもあるので、同じキャリア(携帯会社)の店舗でも複数店舗訪れて、どこで契約するのが一番お得か探ってみるのも節約のポイントです。

自家用車を手放す

 活に必要なものと思いがちな自家用車ですが、今一度本当に必要か検討を。自家用車を手放すだけで、車両代、車検代、自動車保険、さらに駐車場代など年間で数十万円単位の出費がなくなります。

 公共交通機関が整っているところに住んでいる人、またカーシェアリングのサービスステーションが近くにある人は検討してみてはいかがでしょうか。

 さらに運転免許証を返納した場合、よりお得なサービスも。自主的に返納した人に交付される運転経歴証明書を提示すると、バスやタクシー料金が割引になることもあります。

 節約だけでなく、事故のリスクも減らせるので老後の生活を考える上で大切なポイントです。

※年齢要件など、各社異なる。

保険を見直す、解約する

 気や怪我の「もしも」に備えるための医療保険は、貯蓄があれば解約してもOK。高額療養費制度で、月々に支払う医療費の上限は高額な手術をしても一般的な所得なら9万円前後。さらに70歳以上になると5万7600円まで上限額が引き下がります。この医療費を自費で支払えるのかどうかが、保険を解約するかどうかの分かれ道です。ただ、入院中の食事代、差額ベッド代、先進医療費、自由診療費、病院への交通費などは高額療養費制度の対象外となります。自分がどの程度の医療を受けたいのか、元気なうちに考えておきましょう。

 また、子供が独立した場合は、死亡後の養育費に備えて死亡保障をつける必要はありません。死亡保障はなくす、もしくは葬儀費用が出る程度のものに切り替えることで保険料が安くなります。お金を考えることが、これからの人生・生活を見直すきっかけにもつながりますので、億劫がらずに見つめ直しましょう。

ふるさと納税でお得に豊かな生活を

 得に豊かな生活を楽しみたいという人は、ふるさと納税がおすすめ。ふるさと納税は、他の自治体を応援する寄付の制度で、お礼として特産品などがもらえます。寄附をした合計金額から二千円を引いた金額が、翌年納める住民税から控除されます。 つまり、実質二千円で特産品などその土地ならではの返礼品を楽しめる制度。気になる返礼品がないか、各自治体の情報やふるさと納税サイトをチェックしてみましょう。

※ワンストップ特例制度を利用した場合。
※所得によって控除額に上限があります。

相続

子供に苦労させないマネーテクニック

 気なうちに対策をとっていてほしいのが、相続対策。自分たちの生活のためではありませんが、亡くなった後に子供たちが相続問題で苦労しないために必要なマネーテクニックです。相続税の対象となるのは、「3000万円+(600万円×法定相続人数)」以上の資産がある場合。預貯金だけでなく、土地・建物・生命保険・有価証券・自動車・貴金属も資産に含まれます。特に福岡中心部の地代は近年上昇傾向がありますので、自分には関係ないと思っている人たちも相続税の対象者になっていることも。子供たちからは遺産のことは口に出しにくいもの。元気なうちに資産を鑑定してもらって、誰が相続するのかなど家族で話し合っておくことが大切です。

Techniques

家族信託で認知症に備える

 近年問題になっているのが、認知症になった際の資産の管理。例えば、認知症になって施設に入る際の費用は自宅を売却してあててほしいという要望があっても、子供たちに自宅を売却する権利はありません。このため、資金面で苦労する事例が多くあります。家族信託とは、信頼できる家族に財産を託し、何かあったときに資産の管理・処分をする権限を持たせること。こちらも正常な判断ができる、元気なうちに備えましょう。

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